本記事について
本記事では、Fortinet 社のファイアウォール製品である FortiGate について、FortiOS 7.6.1 以降追加されたデフォルトのローカルインポリシーについて説明します。
動作確認環境
本記事の内容は以下の機器にて動作確認を行った結果に基づいて作成されています。
- FortiGate-60F
- FortiOS 7.6.6
- FortiOS 7.4.12
ローカルインポリシーとは
ローカルインポリシーは、FortiGate のインターフェース宛の通信に対して適用されるファイアウォールポリシーです。ローカルインポリシーを設定すると、FortiGate 宛の HTTPS、SSH、Ping 、VPN 等のアクセスについて、特定の送信元アドレスからのみアクセスを許可するといった制限をかけることができます。
デフォルトのローカルインポリシー
過去のバージョンでは未設定状態
過去のバージョンではデフォルトではローカルインポリシーは何も設定されていませんでした。ローカルインポリシーは暗黙の許可の動作となるため、すべてのローカルイントラフィックは許可されることになります。
FortiOS 7.6.1 からデフォルトのポリシーが追加
FortiOS 7.6.1 からは、セキュリティ強化のためにデフォルトのローカルインポリシーが追加されました。これにより工場出荷状態のコンフィグではデフォルトのローカルインポリシーが存在することになります。
デフォルトローカルインポリシーの内容
FortiOS 7.6.1 から追加されたデフォルトのローカルインポリシーは、インターネットサービスデータベース(ISDB)の以下のオブジェクトをソースとするすべての通信を拒否するという内容になっています。
- Malicious-Malicious.Server
- Tor-Exit.Node
- Tor-Relay.Node
これらのソースは既知の悪意のある脅威アクターを示しています。具体的なIPアドレスはGUIのインターネットサービスデータベース画面で該当オブジェクトの詳細を表示することで確認できます。
GUI ではデフォルトローカルインポリシーは以下のように表示されます。


GUI でローカルインポリシーを確認するためには「システム>表示機能設定」で」「Local Inポリシー」を有効にする必要があります。
CLI ではデフォルトローカルインポリシーは以下のように表示されます。
※uuidは省略しています
config firewall local-in-policy
edit 1
set intf "any"
set dstaddr "all"
set internet-service-src enable
set internet-service-src-name "Malicious-Malicious.Server" "Tor-Exit.Node" "Tor-Relay.Node"
set dstaddr-negate disable
set action deny
set service "ALL"
set service-negate disable
set internet-service-src-negate disable
set schedule "always"
set status enable
set comments ''
next
endデフォルトローカルインポリシーに関する留意点
デフォルトのローカルインポリシーに関して留意すべき点を整理します。
FortiOS 7.4 台では未実装
FortiOS 7.4 台では本記事作成時点の最新パッチバージョン 7.4.12 においてもデフォルトのローカルインポリシーは未実装であることを確認しています。
ただし、ISDB をローカルインポリシーソースとしてサポートする FortiOS 7.4.4以降ではデフォルトローカルインポリシーと同じ内容のポリシーを手動で追加することができます。
バージョンアップでの自動追加はされない
FortiOS 7.4 台のバージョンから 7.6.1 以降にバージョンアップした場合、デフォルトのローカルインポリシーが自動で追加されることはありません。
バージョンアップ後にデフォルトのローカルインポリシーが設定された状態にしたい場合は手動で設定する必要があるため注意してください。
またデフォルトローカルインポリシーが実装されているバージョンにおいて「execute factory-reset」コマンドを実行し工場出荷コンフィグに初期化した場合は、デフォルトのローカルインポリシーが追加されます。
参考資料
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